いくらで売れる?土地の値段を「簡易査定」する方法
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相続コンサルタント会社ニーズ・プラス コラム編集部です。
不動産の売買、貸し借り、相続・贈与などの場面では、地価の相場を調べる「査定」が欠かせません。査定の種類を大きく分けると、不動産業者のWebサイトや「路線価」などのデータを基にした「簡易査定(机上査定)」と、現地調査を行って実施する「訪問査定」の2種類があります。今回のコラムでは、時間がなく目安が知りたいといった方向けに、インターネットを使って地価を調べる簡易査定について解説いたします。
地価の「簡易査定(机上査定)」とは
簡易査定(机上査定)は、不動産会社のWebサイトを利用すると簡単に行なえます。業者は、入力された住所、面積といった要素を基に、国土交通省の「土地総合情報システム」、国税庁の「路線価図・評価倍率表」などで得た指標を使い、地価の概算を査定します。
このような簡易査定は手軽ですが、一方で不動産会社によって査定額に違いが生じる、売買の勧誘電話・メールが増えるといったデメリットがあるので、ご注意ください。
土地の査定で確認されるポイントとは
土地の査定は、地理的状況や市場の動向を考慮して行なわれます。一般的に、どのようなポイントをチェックされるか解説しましょう。
面積
面積を計測し、平方メートルの単位で表した値は、土地の査定に必須です。
立地
駅からの距離といった利便性はもちろんのこと、その土地が、どのような区域にあるかは、地価の査定に大きく影響します。「第一種低層住居専用地域」などの住居系、「近隣商業地域」などの商業系、「準工業地域」などの工業系といった、どの用途地域に属すものであるかも重要です。
地形
一般的に、道路に接面している正方形に近い土地は高く評価され、地形が特別な形状、例えば、三角形や、旗竿地(はたざおち)だとすると低めに評価されます。加えて、地面に高低差がある場合も、安全面から地価を低く査定されます。地形が大きく傾斜していたり、土留めや排水工事が不充分だったりする場合は特に査定額が下がるのでご注意ください。
前面道路の幅員(ふくいん)
土地が接面する道路の「幅員」の影響も見逃せません。前面道路の幅員が4m未満の場合、「道路境界線」は、その中心線より2m後ろに下げる「セットバック」が必要になります。建築基準法により、後退した部分は「道路」となるので、敷地であっても建物は立てられません。このような理由により、幅員が狭い道路は地価が低くなります。
間口(まぐち)と奥行
土地や建物を正面からみたときの幅である「間口」と、接面する道路からの「奥行」も査定のポイントです。同じ面積でも、奥行のある細長い土地より、間口の広い正方形に近い土地の方が地価が高く査定されます。
土地の価格を自分で「簡易査定」するには
「業者の算定内容の信ぴょう性を調べたい」「不動産業者からのわずらわしい勧誘を受けたくない」というときは、以下のシステムを使うと、一物四価(いちぶつよんか)と言われる「実勢価格」「公示価格」「路線価」「固定資産税評価額」を調べられます。
このようなシステムで調べられる値については、以下のコラムが参考になります。
知っておきたい不動産相続の基礎知識|NEEDS+底地・借地コラム
1.国土交通省の「土地総合情報システム」
国土交通省のWebサイト内にある土地総合情報システムでは、不動産の取引価格(実勢価格)、地価公示価格、都道府県地価調査価格といった情報を調べられます。
実際の取引価格である実勢価格を確認したいときは、「土地総合情報システム」のトップページに表示されている「不動産取引価格情報検索」を利用して検索できます。
2.国税庁の「路線価図・評価倍率表」
国税庁のサイト内にある路線価図・評価倍率表では、路線(道路)に面する宅地の1平方メートル当たりの価額である路線価を調べられます。
3.資産評価システム研究センターの「全国地価マップ」
固定資産税に関する研究・研修・情報提供機関である、一般財団法人資産評価システム研究センターの全国地価マップでは、固定資産税路線価、地価公示価格、相続税路線価、都道府県地価調査価格など調べられます。
「地価の相場」を的確に把握するには
不動産評価は、再調達原価を算出する「原価法」、取引事例から相場を算出する「取引事例比較法」、将来の収益性を調べる「収益還元法」といった方式で「資産価格」を算定します。
しかし現実は、机上の計算通りには行きません。地価の相場を知りたいときは、そういった鑑定評価よりも、地域で実績を重ねる不動産仲介業者への問い合わせが有効です。大手の事業者数社に見積を依頼すれば、さらに現実的な相場を把握できるでしょう。
土地を高く売却したいなら、地域で実績ある不動産コンサルティング企業へご相談を!
システムを用いた簡易査定は比較的容易ですが、このとき参照する一物四価の数値には注意が必要です。
例を挙げると、実勢価格と公示価格はほぼ同じですが、市町村が固定資産税を課税する際に用いる「固定資産税評価」は、固定資産税を低く抑えようとする配慮から公示価格の7割程度に抑えられています。
さらに言うと、土地が取引される価格は、路線価や公示価格だけで決められるものではありません。実際は需要と供給のバランスで価格が大きく上下するものです。
不動産の売買は、売主と買主双方が「できるだけ高く売却したい」「できるだけ安く購入したい」と考えるもので、両者の調整は簡単なものではありません。
正確な地価を算定したいときには、不動産業者のみが閲覧できる土地に関する情報網「REINS(レインズ)」や、過去の豊富な取引事例を参考にできる、顧客の目線を大切にする不動産会社への相談が最適です。
経験と実績のある不動産コンサルティング会社の仲介が、納得できる土地売買に向けての第一歩となるのです。
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